相談事例
相談事例
作成日:2010/07/14
当社は60歳定年で、希望者は再雇用しています。再雇用後の給与は2割程度の減額で対応していますが、業況も良くないので、さらに給与を下げたいのですが、良い方法はありませんか?



会社とすれば給与は低い方が良いでしょうが、働く従業員にとっては酷な話ですね。こういう場合はハローワークで扱う「高年齢雇用継続給付金」の制度を利用するのが良いかも知れません。それと厚生年金の在職老齢年金(報酬比例部分)を加えて、仮に給与を4割近く減額しても再雇用の従業員の実質的な手取額は定年前とほとんど変わらないという設計も可能です。会社にとっては給与と社会保険料等の負担減でコスト面で大きなメリットがあります。但し、この賃金設計の仕組みを従業員にしっかり説明し、安心してもらうことが重要です。そのためには給与を減額した時にもらえる厚生年金の金額、雇用継続給付金の金額等を正確にシュミレーションした数字を提示してあげることが必要でしょう。また社会保険の「同日得喪」も欠かせません。少し技術的に複雑な点もありますが、これから益々「再雇用」の問題は経営面で重要になって来ますので、この際一度しっかり勉強されると良いでしょう。

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