リスクマネジメントとしてのメンタルヘルス
リスクマネジメントとしてのメンタルヘルス

 



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社員・職場のメンタルヘルスが不良な状態が継続することは、職場のモラルやモチベーションの低下につながり、事故・ミスの発生・隠蔽という大きなリスク発生の原因を抱えることになります。またメンタルヘルス不調による社員の欠勤は、会社にとっては「人的資源」の損失となり、しかも社員の不調が業務上の原因ともなれば、さらに会社の経済的損失(社員・家族からの損害賠償請求を含め)は拡大することになります。

 

 

 


 

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【会社の責任が問われるケース】→【業務上】→【安全配慮義務違反】   

 厚生労働省「精神障害等の労災認定について」:平成23年12月改正


● 過重労働、職場の人間関係等会社の業務に関連して、うつ病に罹患した場合

 ○ 自分の部下が毎日深夜遅くまで仕事をし、休日にも出勤していることを知りながら、何ら部下の健康に配慮していなかった 

 ○ 職場でいじめが行なわれているのを上司が知りながら放置していた

 


【労働契約法第5条】使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。 

 

【労働安全衛生法第3条】事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。

 

 

 

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【会社の責任が問われないケース】→【業務外】→【安全配慮義務遵守】

 

 

 ●  社員の家族問題、離婚・別居、金銭関係、アルコール依存、本人の性格傾向による発症  

  ●  定期的なメンタルヘルス教育・ストレス調査、個人別カウンセリングの実施等日常的に会社、上司が社員の健康状態につき充分な配慮を尽くしていると認められる場合(善管注意義務を果たした)は、会社の責任を軽減 

 

 

 




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睡眠の重要性

様々なメンタルヘルス疾患と睡眠との関係が
多くの文献で報告されている。

 


 

睡眠の障害への対策は、メンタルヘルス疾患発症予防対策となり得る。

抑うつ気分、不安・緊張などの症状より、睡眠の質の変化(入眠困難、早朝覚醒、中途覚醒、熟睡感)は自覚しやすい。 

 

 

 

 


 

睡眠と精神機能

 


 

・一般人の20~25%は何らかの不眠を訴えている調査結果(健康・体力づくり事業財団、1997)

 

・長時間労働と短時間睡眠:看護師393名を対象とした調査で、8.5時間未満の勤務をしている群に比較し、12.5時間以上の勤務をしている群では、3.29倍の医療ミス(Rogers,AEら、2004) 

 

・不眠を呈する患者の20~30%がうつ病(西岡・尾崎、2005) 

 

・うつ病初診患者の90%が不眠あり(野村、2004) 

 

・現在はうつ病ではない不眠群は、3年以内にうつ病を発症する危険率が、不眠のない群の4倍(RiemannD,2003) 

 

 ・1年以上持続的に不眠症のあった群は、そうでない群より39.8倍うつ病発症リスクが高いが、経過中に不眠症が軽快するとわずか1.6倍になる(FordDE,KamerowDB,1989)

 

 

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参考)睡眠障害対処、12の指針

 (厚生労働省睡眠障害の診断・治療力イドライン作成とその実証的研究班年報告書より)

 


1.睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

2.刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

3.眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない

4.同じ時刻に毎日起床

5.光の利用でよい睡眠

6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣

7.昼寝をするなら15時前までに、20分〜30分

8.眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに

9.睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止・足のぴくつき・むずむず足は要注意

10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門家に

11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと

12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

 


メンタルヘルス不調者への対応

しなければいけないこと

 適切な労務管理と健康への配慮(安全配慮義務)

1.仕事の質・量が過重になってないかチェックする

2.長時間労働、休日出勤の状態を把握する

3.特定の個人に過重な労働負荷や責任が集中していないかチェックする 

4.過重労働が認められたら、具体的な労務軽減措置をとる
5.60〜100時間/月以上の時間外労働認められたら、蓄積疲労や健康状態を評価し、必要な処置をとる
 

 

 
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疾病負担予測

疾患が社会に与える影響(WHO)


 

 

 

 

1990年  

2020年  

1位

呼吸器感染症

虚血性心疾患  

2位

下痢性疾患

うつ病

3位

周産期障害

交通事故後遺症

4位

うつ病

脳血管障害

5位

虚血性心疾患

慢性閉塞性肺疾患

6位

脳血管障害

呼吸器感染症

7位

結核

結核

8位

麻疹

戦争

9位

交通事故後遺症

下痢性疾

10位

先天性奇形

HIV

 


 


当事務所では以下のような

プログラムを御用意しております。

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職業性ストレス簡易調査表 

「仕事のストレス判定図」使用例

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